ヴィーナスの彫刻

f0064307_23113778.jpg
ルーヴル美術館展 「古代ギリシア芸術・神々の遺産」(東京藝術大学大学美術館)へ。
ギリシャ彫刻が中心。それ程展示数は多くないが、パンフレットにもでていた「アルルのヴィーナス」やライオンなどいくつか迫力ある彫刻もあり、なかなか楽しめる。

アルルと比較を交え、ミロのヴィーナスの彫刻について、6分程度の映画が上映されている。3D映像もあって、ミロの腕があったときのポーズなど、想像をかき立てられ、結構興味が湧いた。

まず驚いたのが、ミロのヴィーナスは腰の辺りから上と下とで別のピースであるということ。ギリシャ時代では既に、大理石を効率よく使うということが行われており、腕も元々別のピースとして作られていたらしい。この時代、ふんだんにある大理石を好きなように使っていたのかと勝手に想像していたが、既に効率的に使うということが行われていたのにびっくり!

また、アルルとミロと並べられると、ミロの少し崩し気味の独得の姿勢により、いかに優雅さ・しなやかさが醸し出されているか感じられる。
f0064307_23165442.jpg
さらに、ミロのヴィーナスがすごいのは、古代ギリシャ彫刻のオリジナルということ。古代ギリシャの彫刻は、ブロンズが多かったようで、その後の戦乱で殆どが破壊され、現在残っているものの多くはローマ時代の模刻(レプリカ)。

展示されていたアルルのヴィーナスもローマのレプリカ。ミロとの比較でいえば、両腕があり、リンゴと鏡をもっているが、これは、ルイ14世がヴェルサイユ宮殿に飾った際に、彫刻家に復刻させたものらしい。ローマのレプリカでも結構鼻が落ちてしまったりしているのからすると、ミロのヴィーナスがいかに稀少なものなのか、今更ながら納得。

ヴィーナスの歴史をさらにたどっていくと、プラクシテレス(Praxiteles)という人が最初に女性の裸体を彫刻として残しているらしく、特にクニドス島のアフロディーテ(ヴィーナス)が有名らしい。ミロのヴィーナスも彼の作品が元になっているのではないかとのこと。

ミロのヴィーナスが紀元前1世紀頃らしいが、彼はその300年くらい前。となると、ミロのヴィーナスのさらなるオリジナルっていうのが、2500年くらい前の地球上には存在していたかも??(あるいは、どっかの島に埋まっているのかも……??)
[PR]

# by yokopw | 2006-08-16 23:13 | 芸術  

テレビの広告力

マッキンゼーによると、テレビ広告の効果は2010年までに1990年時の広告力の1/3になるという。内訳は、1000人当たりのコスト割合があがることにより、購買力の減少が15%、広告とばしにより見られる率が23%減少、"ながら"で他のことをやっていることにより関心が落ちるのが9%、情報過多によりメッセージのインパクトがなくなるのが37%。

ゴールデンタイムでの広告費は、視聴率は下がっている一方で、実際にはここ10年40%も上がっているらしい。要するに、単価があがっていることになる。ラジオも印刷物も同様の傾向らしい。

将来的な傾向として注目されるのは、この調査によると、今の10代が大人と同じようにテレビを見ている時間というのは半分以下で、ネットを見ている時間は600%とのこと。

1/3ってきくと、半分以下?そんなに??っていう気もするが、一方で、20年間という期間の中での変化で、さらに、1990年時のテレビ広告の影響力が絶大だったと考えると、そんなにびっくりするような数字でもないのかも。
また、削がれた影響力はどこにいくのか??特に記事では言及されていないので予想であるが、多分インターネットに半分以上は移行するのだろうが、ただ、インターネットといっても、テレビの番組の中から選ぶのと違って、どういう形態でどうやって載せるのか、もっともっと複雑。
よって、広告費を1/3テレビからインターネットに移せばいいのか?というと、そんなに単純なものでもないだろう。「人々の関心を引く」というのが、ますます、マーケティングやPR戦略と絡んできて(加えて技術も)、熾烈な競争になってくるっていうことなのかな。
[PR]

# by yokopw | 2006-08-11 22:38 | PR  

「母たちの村」 (Moolaade)

フランス・セネガル合作

初めてアフリカ人監督によるアフリカの映画をみた。
西アフリカの小さな村で、ある日、女性(コレ)の下に、4人の少女が割礼を嫌がり逃げ出して来た。割礼が原因で、死産となった経験から、割礼を廃止しようと立ち上がるコレ。伝統を守ろうとしないコレに対し、力ずくで押さえつけようとする村の男性と、割礼を施す一部の女性との闘いというストーリー。

f0064307_064314.jpg

「割礼(FGM: Female Genital Mutilation)」って単語だけではピンとこないが、かなりおそろしい儀式。部族によっていろいろなやり方があるらしいが、女性が浮気しないように、性的快楽を感じる場所をそぎ落としてしまうというのがもともとの発想。麻酔もなにもなく衛生状態もいかがわしいところで、これまた煮沸なんかしていないようなナイフで、10歳くらいの女の子を対象に、「あの場所」を切り落とすのを「お浄めの儀式」としているのである。想像しただけでも卒倒しそう。

f0064307_065755.jpg

さらに面倒なのが、お浄めの儀式を終えていないと、男性が結婚しないというのが風習なのである。女性が一人で稼ぐような社会体制になっていない中で、結婚できないというのは死活問題。

この映画自体は、ある部族の生活を描きながら、その中でFGMを扱っているため、そんなに残酷なシーンもなく、かなりのんびりとした独特の生活を垣間見るという点でも結構新鮮。「他の世界」から隔離され、築かれてきた独特の伝統や慣習(呪いとか祟りとかも含めて)に基づき、これまでどおりの社会秩序を守ろうとする一方で、ラジオやPKOに参加した兵士、フランスに留学していた村長の息子などから「他の世界」との接触があり、ゆっくりではあるが変わっていかざるを得ない。FGMについても、それを守ろうとする既存の勢力に対し、自分の体験に加え、ラジオで知識を得た女性が異議を唱え、「他の世界」を知っている人がその女性の支持に回ったという構造。面白かったのは、女性の中でも、FGMを施す「権威」をもっている女性(赤い服を着ている人たち)は、当然、FGMの廃止に強く抵抗する点。

アフリカ人男性の監督(ウスマン・センベーヌ)だからこそ、描けた視点というのもあるであろうし、FGMに対するインパクトも大きいだろう。

都内では、6/17~岩波ホールで上演中
[PR]

# by yokopw | 2006-07-24 00:08 | 映画  

W杯の中田選手

Excite エキサイト : スポーツニュース
f0064307_153373.jpg
ブラジル戦の後、グラウンドで一人呆然とする中田選手の映像が印象的だった。理由を聞かれ、「疲れていたから」と応えるのも彼らしい。

彼は最後まで一人だった。もしかしたら、彼の性格に由来する部分もあるのかもしれない。だが、それよりなにより、彼が唯一、一貫して世界を相手に戦ってきた「プロ」であり、周りがついていかれなかったっていうことであろう。

ジーコ監督がインタビューで日本の課題を聞かれ、プロフェッショナリズムと応えている。これで稼いでいるんだから、代表に選ばれた瞬間だけがんばるんじゃなくって、日ごろからクラブの中で常に使われるように最善をつくすべしと。プロ選手に対する最大の皮肉ではないだろうか?
世界各紙でも、ブラジルと技術的に対等なのは中田くらいで、特にフォワードがボロボロとの論調。

中田は一人、グラウンドで何を思っていたんだろう。結局、今回の試合に出場した選手で、一番苦悩していたのは中田のような気がする。今後、それでも彼が日本をあきらめず、執着し続けることを期待するのは、酷だろうか。
[PR]

# by yokopw | 2006-06-24 01:03 | leadership  

グアンタナモ収容者の自殺はPR

Excite エキサイト : 国際ニュース
グアンタナモ米軍基地で先週土曜日にテロ容疑者3人が首つり自殺。これについて、グラフィー国務副次官補が「関心を引くためのいい宣伝行為(a good PR move to draw attention)」と発言、波紋を広げている。

彼女は、国務省のpublic diplomacyとして、イスラム諸国での対米感情の改善を担当している。なのに、11日、BBCのインタビューで、「彼らは自分の命に価値を見出していない。もちろん、私たちの命についても。自爆行為を聖戦と位置付けているわけで、抵抗のためには命もいとわない。しかしこれは、関心を引くためのいい宣伝行為」と発言。
さすがにこの発言について、マコーマック国務省報道官は記者会見で、「自殺を宣伝行為とはみていない、ブッシュ大統領も自殺について非常に遺憾に思っている」と、大統領の言葉を引用して、火消しに。

今日(14日)ブッシュ大統領がイラク入りしたが、大統領のイラク訪問を数日後に控えていたタイミングでのこの発言に、周りはびっくりしたことだろう。
収容者の自殺がPRにみえるというのは、グアンタナモという「問題」に関心をむけたくないという、完全に管理者側の視点。イスラムにおけるアメリカのイメージアップを担当する人の発言としては、あまりにも軽率。
皮肉なことに、この発言が、かえって収容者の自殺に焦点をあてることになったようだ。

なお、グアンタナモ収容所については、国連の拷問禁止委員会が5月19日、拷問禁止条約に基づく対米審査結果を発表し、キューバのグアンタナモ米海軍基地と、外国人テロ容疑者を収容する秘密拘禁施設について、条約違反であり閉鎖されるべき、と勧告している。米国務省は、拷問禁止委員会の権限を超えているとして受け入れを拒否している。
[PR]

# by yokopw | 2006-06-14 19:30 | PR  

村上会見は何のため?

f0064307_0252273.jpg
Excite エキサイト : 社会ニュース
村上代表が逮捕直前、会見を開いたというのにはかなり驚いた。
エリートまっしぐらできた人が、過ちを認め、頭を下げるという方法を選んだのは、率直にすごいと思った。ニュースで80分にも及ぶ会見模様を一部みただけだが、彼が話していた内容にも共感するところも多かった。
そもそも、かなり頭の切れる人である。加えて、ファンドを立ち上げた1999年という年は、バブル崩壊後10年がたっても先行きが見えず、首相もどんどんかわって森首相になっていたころで、日本全体的に閉塞感が漂っていた。彼は、自らが日本を変えるという意気込みで通産省をとびだしたということからも、志は高かった(はずだ)。
もしライブドアに意図的に仕掛けたとしたら、まさか、インサイダーなんて、初歩的なところで足下を救われるようなことをするのか、不思議でしょうがなかった。昨日の会見は、その後、自分に不利に働くかもしれないというリスクを負ってでも、自分の主張を思いっきりいいたかったのかなあと、ちょっと意図がわからずにいた。

が、今日になって、検察側から、村上代表のインサイダーは単なる過失のレベルではなく、彼が筋書きを作っていたものだ、つまり、昨日の村上代表の会見とは全く異なるという主張が報道される。昨日の会見はウソだらけってこと??!では、会見の目的は??
もちろん、株主達全員に説明できないから、一斉に自分の潔い決断を伝えるという意味はある。が、それだけにしては、あれだけのウソを公器を使ってばら撒くのは危険すぎる。
思いつくのは、昨日の会見は、堀江さんをはじめとする旧ライブドア幹部に対し、自分はこういう筋書きで行くぞ!というメッセージを伝えたかったってことではないか。今回のインサイダーの証拠となったのがライブドア関係者の証言やメールっていうことであれば、自分はこういう筋道でいくから、これのストーリーで頼む!っていう合図だったのかなあっと。
昨日の会見の内容がウソだとするなら、非常に残念だし、やらない方がよかったのではないかと思う。
[PR]

# by yokopw | 2006-06-07 00:22 | ちょっと考えたこと  

さよなら、さよなら、ハリウッド / Hollywood Ending

f0064307_23473064.jpg
★★★
Woody Allenが演じるVal Waxmanは(いつもどおり)偏屈で愚痴っぽくって扱いが大変な、かつて名を馳せた映画監督。落ちぶれてTVコマーシャルしか撮影していなかったところに、前妻が映画の撮影を依頼。撮影に取りかかり始めてすぐ、精神病で目がみえなくなる。周りには気づかれないように撮影を進めていくというドタバタ喜劇。
(当然のことながら)ひどい作品で酷評されるが、何故かフランスでは評価されるという、皮肉っぽい終わり方が印象的。

精神病の理由が自分の息子との不仲ではないかということで、パンク青年の息子に会いに行くというシーンが、ちょっと意外だった。わざわざシーンとしてださないですませようとすればできたのではないかって気もするが、正面から勝負したって感じなのかなあ。ただこのシーンがあった方がよかったのかどうかは疑問だけど。

映画としてはまあまあ楽しめるって感じですかね。少なくとも「ヴァージンハンド(Picking Up The Pieces)」よりは全然面白かった。
[PR]

# by yokopw | 2006-05-29 23:12 | 映画  

Heat/ ヒート

f0064307_23533793.jpg
★★★★
仕事に全人生をかけるプロフェッショナルな刑事と泥棒の1対1の戦い。
少数先鋭なプロの泥棒集団を率いていたNeil MacCauley(Robert De Niro)は、ついに生涯をかけて守りたい女性を見つけ、銀行強盗を最後に彼女をつれて国外に逃亡するつもりだったが、敏腕刑事Vincent Hanna (Al Pacino)に追い詰められる。

プロフェッショナルな活動を中心としつつ、私生活を挟み込む描き方、徹底したプロフェッショナリズムへの姿勢など、“Insider”と似たような雰囲気を感じると思ったら、監督がMichael Mannsで一緒だった。
刑事と犯罪者という相対立した立場の人間による、緊迫した1対1のやりとりという点で、”Infernal Affairs”を連想する。
f0064307_235404.jpg
確かに早い展開にドラマ性が加わって170分飽きないものの、もう少しPacino やDe Niroのプライベートの部分を削って120分くらいにした方がよかったのではないかと思う。家庭を犠牲にして仕事に取り組んでいるプロとしての姿勢はよく伝わってくるものの、プライベートな部分にかなりの時間もさいている割には終わり方があっさりっていう印象を受けてしまった。
[PR]

# by yokopw | 2006-05-29 23:04 | 映画  

クアエロ (Quaero) : フランス国策の検索エンジン開発

グーグルやヤフーに対抗するため、マルチメディア検索エンジンの開発がフランスとドイツ両政府主導の下、研究機関、大企業なども参画して官民で進められている。2005年4月から構想され、2006年1月に正式にスタート。フランスのトムソン社や国立科学研究センターが中心。ドイツというより、フランス主導のようで、シラク大統領は今年の年頭演説でクアエロを戦略的な国家プロジェクトと位置づけると強調したらしい。
官民あわせて€90 million(約130億円)くらいの規模(いろいろな数字がでているが)。
詳細については不明。クアエロについてはトムソン社がかつて開設していたウェブページを1月下旬に閉鎖し、幹部にインタビュー等に応答しないようにと報道管制を敷いている。
今年の秋には利用できるらしい

ただ、専門家の間には、今さら100億円程度の予算で、グーグルに対抗できるほどの検索エンジンが開発できるのか疑問であり、国費の無駄に終わるのではないかと懐疑的な声も強い模様。

フランスは、たまに政府が主導で、結構nationalisticに技術開発を進める動きをする。
例えば、ファックスの機械。日本のメーカーが世界の9割以上を占めているが、唯一これに対抗しているのが、フランスのメーカーで、フランス政府はこのメーカーへの保護措置をとっていたと思う。

利用者としては、オプションが増えるというのはいいことではあるが。
[PR]

# by yokopw | 2006-05-29 22:58 | communication  

ブログと性別

「日本型ブログ文化ルーツは平安朝?」(5/22読売朝刊)で、社会的なメッセージが多い米国のブログに対し、日記風のブログが多いという日米の相違は、日本型ブログ文化のルーツとして平安朝の女流日記にあるのではないかという視点が紹介されていた。平安朝の「かな文字」の出現により、それまで男性中心の文学に女性が参加するきっかけとなり、蜻蛉日記、更級日記などが生まれているのと対比させているのである。

というのも、ある調査では、日記、写真、音楽、小説など、すべての分野において、男性より女性の参加比率が高かったというのである。女性達が、「かな文字」ならぬ、「ブログ」という道具を手に入れ、自由に発言するようになったっていうことか。すべての分野で女性の方が多かったというのは、へえって感じ。普段、私がアクセスしているブログって男性の方が圧倒的に多かった気がする・・・

が、いずれにせよ、ブログと性別って、何か重要なファクターなんだろうか。新聞記事を読んでいるときに、記者が男性か女性かっていうのは、「家事の分担」みたいな記事は別として、あんまり気にならないと思うのだが…

ブロガーの性別を見分けるという技術も出てきているらしい。
ブログをマーケティングの対象として、評判抽出をしたりする場合に、その属性を調査するために活用するようだ。

属性がわからない、属性による差がないことを利点としてブログが活用されている一方、それが技術的に判別できるようになるっていうのが、なんとも不思議な感じ。
[PR]

# by yokopw | 2006-05-24 00:56 | communication  

日本人の信頼感、どうしてこんなに???!

たまたま見た「日本・韓国・フィンランド学生比較調査」(東京大学社会情報研究所・橋元良明研究室調査)

1 「ほとんどの人は他人を信頼している」 
(そう思う + ややそう思う)フィンランド 73.6%、 韓国 48.2%、 日本 29.2%

2 「私は人を信頼する方である」
                  フィンランド 74.6%、 韓国72.4%、 日本 59.0%

3 「この社会では、気をつけないと誰かに利用される」
                  フィンランド 25.4% 韓国 79.0% 日本 79.7%

4 「ほとんどの人は基本的に善良で親切」
                  フィンランド 82.6%、 韓国 74.7% 日本 37.8%

結構びっくり。調査は2002-3年、各国500人弱の大学生を対象に意識調査対象もそれ程多くないので、どう抽出したかによって結果が大きく変わりそうな気もするが、とはいえ、そんなに日本国内はお互いに信頼できなくなっているんだろうか。
これって、学校で名簿が作れなくなったというような個人情報保護への「過剰反応」などの社会現象とも無縁ではないのかなあ
[PR]

# by yokopw | 2006-05-23 23:49 | communication  

個人情報漏洩への対応

アメリカの退役軍人省(The Department of Veterans Affairs)が、5月22日、2600万
人の退役軍人及びその配偶者の名前や社会保険番号、身体障害程度等の個人情報が漏洩したと発表。同省職員が規則に違反し、個人情報を自宅に持ち帰り、自宅に窃盗が入り、盗まれたというもの。

さすが、アメリカ。なにごとも桁が違う。2600万人を対象とするのだから、当然といえばそうだが、一斉にメディアで報道発表し、VAのホームページでもお知らせを出しているが、これがかなり真摯に対応しているイメージを持たせる。

まず、事実説明。
次に現在の対応状況。FBIやVAの調査機関等が調査開始。VAでは漏洩の対象者に周知。
周知の方法として、対象者すべてに通知、政府のポータル(www.firstgov.gov)とVAのHPで最新情報を提供。ウェブはトラフィックが増えても大丈夫なように増強。さらに、状況説明及び保護対策の教示のため、フリーダイヤルを開設。コールセンターでは1時間に2万件に対応で
きるよう設定。

事務次官は、法務当局や国政取引委員会等関係当局に状況を既に説明。無料でクレジットレポートを受け取れるようにするなど協力体制をとっており、再発についても話し合う。

最後に、お詫びと最善を尽くして事態収拾に努めるとのコメント。
「既にウェブの増強」とか「コールセンターでは1時間に2万人に対応」といったところも加えているのが、対応の迅速さ・周到さを感じさせる。

規模が全然違うが、例えば、日本では3月に愛媛県警で、4400人分の捜査情報に関する個人情報流出が問題になっている。これについて、HPを見る限りは、お詫びとフリーダイヤルの設置についてのみ。電話対応以外にも、実際はいろいろと対応策をとっているんだろうから、もう少し、丁寧に説明する姿勢を見せた方が、印象がいいのではないかなあ。

ちなみに、アメリカでは社会保険番号は国民全員がもっている番号として、かなり重要な個人識別情報であるが、7人に1人の番号は犯罪者の手にわたっているという指摘もあり、情報漏洩への対応はもちろんだが、この番号だけで個人の識別をするのをやめるという流れもでてきそうだ
[PR]

# by yokopw | 2006-05-23 23:35 | communication  

日本発の特許

今日の日経夕刊で、2005年度の完成車輸出額は10兆円突破というニュース。
日本の自動車輸出拡大が続いているという。

一方、特許という観点から自動車をみると、自動車での特許で日本発というのは、ドアミラーがぱたんと倒れるものだけで、あれが唯一の日本発の自動車関連特許らしい。1つの自動車にいくつの特許が関連するのかしらないが(何百?何千??)、エアバッグにせよABSにせよ、ワイパーにせよ、みんな海外の会社の特許ということだ。トヨタがGMの製造台数を抜くかというところまでシェアが進んでいるのに、である。外側の数字とは全然違う、シビアな現実。

知的財産権は、「情報」が対象で、目に見えにくいものだから、なかなか価値が換算されずにいたが、今や、企業の価値や大学の教授の評価などにも特許が加味されてきているし、「国際競争力」に不可欠な指標。日本は割りと、知的財産権への感覚が甘いといわれてきていたが、それでも訴訟も増えているし、報酬額もここ数年で桁違いに上がってきている。

一方で、グーグルに代表されるオープンソースの流れ。
発明よりも製造力の強さで海外への成長力を伸ばしてきた日本のメーカにとっては、オープンソースの流れは、どう影響するんだろうか。素材だけ与えられて、「何が作れるか、競争」みたいになるから、余計にハードルがあがるのかな。
いずれにせよ、特許や著作権は期間も国際的に長い方にあわせる傾向がでてきているようだし、保護対象となったものはがっちり保護し、権利が放棄されたものはみんなで共有みたいに、ラインがくっきりしてきているようだ。

ところで、日本の技術といえば、アップルのiPodで日本の技術は1つだけ使われているという。裏のメタルを磨く技術で、食器で有名な燕三条の技術をつかったらしい。Steve Jobsの方針で、ピッカピッカに光るメタルというオーダーを受けて、社員が世界中を探し回ってみつけたとか。よく探し出したものだ。
[PR]

# by yokopw | 2006-05-22 23:27 | ちょっと考えたこと  

アメリカの電子政府

アメリカの電子政府ポータルサイトは、各省庁の情報が一括されていて、各国政府のポータルとしてはかなり評価が高い。
クリントン政権時代に立ち上げられたものだが、当初は知名度も低く、情報も縦割りでいまいちだった模様。
ブッシュ政権になってから、省庁横断的な情報の掲載の仕方やユーザーフレンドリーなサイトなどインターフェースやシステム自体の改善に加え、マーケティングにも力を入れていたらしい。

行政管理予算局(OMB)は、2004年9月、電子政府のマーケティング策定をEdelman Publlic Relations社に依頼し、これまで省庁が個別に行っていたマーケティングを一括体系的に実施したとのこと。具体的にはマーケティング対象とする手続を絞り込み、テレビ・ラジオなどのメディアに加え、電子メール送付、サーチエンジン上位表示、、ユーザーとの相互コミュニケーションなど。

他にも政府の求人情報のポータルサイトUSAJOBS.govは、大手インターネット求人サイトを運営している民間会社に協力を得てアクセス件数を増やしたらしい。

話は変わるが、今日のBBCニュースで、イギリスではMI6(Military Intelligence
Section 6)といわれるスパイ組織(ジェームズボンドの作者は元MI6の諜報員)の求人広告を初めて出したとの報道があった。これまで、オックスフォードなどのエリート校で一本釣りしていたらしい。

政府の情報戦略も急激に変わってきているようだ。
[PR]

# by yokopw | 2006-05-16 23:07 | PR  

2 Day off a week is NOT enough??!

f0064307_23485496.jpg

少子高齢化対策の目玉として、政府は、週休3日制の導入を検討。
家庭での育児や介護と仕事との両立に加え、レジャー産業への経済効果も見込める。
なーんて、朝刊が読めたらなあ・・・

このサイト、自分の思い付きを新聞記事っぽくしてくれる。
残念ながら、日本語は受け付けてもらえませんでしたが・・・・
[PR]

# by yokopw | 2006-05-15 23:50 | in English  

『グーグル Google』 by 佐々木俊尚 

f0064307_1947647.jpg
『ウェブ進化論』との相違でいえば、ウェブ進化論がグーグル及びグーグルが巻き起こしている変革に楽観的・好意的な立場から記述しているのに対し、この本では、いいところもあれば、危険性もあるという、より中立的な視点で描かれている。

例えば、グーグルが一方的にアドセンスを停止する行為や、中国政府の要請に応じた特別な検索エンジンの提供やグーグルマップからの米軍基地写真の消去など、グーグルの一私企業として、「公平・中立」ではない行動についても言及されている。私が疑問に思っていた点などにも触れられており、共感をもって読めた。
著者本人が、1999年、38歳の時に、「ネットバブルに幻惑されて」毎日新聞社を退職し、インターネットの世界に飛び込んで、痛い目にあったということもあって、客観的な視点をもっているのかもしれない。
また、日本では、グーグルによる変革は、地方の中小企業において、実際に目に見える形で始まっているという例をだしている。

ただ、どちらの本も、「新たなイノベーションを無視している間にも、インターネットの世界はおそろしいほどの勢いで進化し続けて」おり、「グーグル的「権力」が世界を覆いつつある」と、日本のエスタブリッシュメント層を中心に、警鐘を鳴らしている点は共通している。
そして、グーグルの出現により、インターネットで構築されている「あちら側の世界」が、「こちら側の世界」、つまり、リアルな私たちの日常生活や社会秩序をも大きく変容する可能性(おそれ)があることを指摘している。
インターネット社会、知識資本、ネットワーク商取引などの言葉で表現される新時代に、時間の長さや生産高の重量など、結局のところ、どんなかかわりがあるのだろう。速さや知識、創造性がものを言う世界なのに、プロジェクトに注いだアテンションによってでなく、仕事に要した時間の長さや、出荷可能な製品の重さなどの基準で私達の多くが報酬を得ているのは、奇妙なことではないか。

情報過多の時代において、有限のアテンションの取り合いになっていることは、すでに「マーケティング」や「ブランディング」の重要性が高まっていることからも明らかだが、これが勤務体系や契約体系などの社会秩序に反映されてくるというのは、う~~ん、どうなるんだろう。
[PR]

# by yokopw | 2006-05-09 19:45 | communication  

A Touch of Spice

f0064307_2234283.jpg
“スパイス”のようにエスプリが効いていて、非常に印象的な映画。

監督のタソス・ブルメティスは、1957年イスタンブール生まれで、1964年に国外退去命令によって家族と共にギリシャに移住しており、主人公ファニスの経験は、監督自身の体験のようだ。映画から生まれ育った地としてのイスタンブールへの格別の思いが伝わってくる。

主人公ファニスは香辛料店を営むおじいちゃん子。おじいちゃんは、スパイスを使いながら、ファニスに料理、教養、生活の知恵など、様々な知恵・知識を授ける。
例えば、スパイスに関して、胡椒を太陽(全ての料理に必要)、シナモンをビーナス(女性をくどくにはシナモン?だったっけ?)、塩を地球、生命、そして人生(ないと味気ないものに)と表現。

しかし、キプロス島における争いをきっかけに、トルコはギリシャ人を国外追放することを決定し、ギリシャ国籍を持つ父とともに、ファニスはおじいちゃんや初恋の相手と別れてイスタンブールを離れることになる。アテネに移住しても純粋なギリシャ人でないことから順応できず、そのことがかえってファニスのイスタンブールへの思いを強くする。おじいちゃんのアテネ訪問の話もでるがドタキャンが続き、ファニスもイスタンブールへ脱走を企てるが失敗。

おじいちゃんが危篤の知らせを聞いて、ファニスは追放されてから初めてイスタンブールへ赴く。そこで、ファニスは、自分の人生にちょっとしたスパイス(a touch of spice)が欠けていたことを発見する。

私のイスタンブールの印象は、キリスト教とイスラム教とが入り混じり、いろいろな人種の人が生活している活気にあふれ、魅力的な大都市という感じ。実際に、その40年前の政治膠着に翻弄されたファニス、あるいは監督自身の人生とイスタンブールとを重ねて見ると、激動の歴史の中心に位置しているイスタンブールの別の表情を垣間見る気がする。
[PR]

# by yokopw | 2006-05-07 22:34 | 映画  

Terminal

f0064307_21195312.jpg
設定自体は面白いと思ったが、映画としては正直、全然だった。
スピルバーク監督、トム・ハンクス主演でかなり評判もよさそうだったので、期待してみたのだが、かなりがっかり。

ある東欧の国出身のビクター・ナボルスキー(トム・ハンクス)がニューヨークに向かって飛行機に乗っている間に祖国がクーデターで消滅。入国審査で、消滅した国のパスポートは無効と出国拒否をされる。彼がJFKの国際線ロビーにいる分には、犯罪を犯しているわけでもないので、ロビーから一歩外に出て不法滞在とならない限り強制出国にはならない。そこで彼はターミナルで生活を開始。

この法制度の隙間に目をつけ、ターミナルでの生活を通して、清掃者や建設作業員などのブルーワーカーに焦点をあて、ある角度からのアメリカを描こうとしている点などは面白いとおもう。もちろん、トム・ハンクスの演技もいいんだけど、それを超えて、何週間もターミナルに留め置かれているっていう設定にもかなり無理があるなど、ストーリーがよく繋がっていないし、眠気をこらえながら、見切った感じ。同じ設定でも、ストーリー展開をかえればもっと、面白くなったんじゃないかなあ。
[PR]

# by yokopw | 2006-05-07 21:36 | 映画  

Sideway

f0064307_22503048.jpg
対照的な二人の男性が気儘な1週間のカリフォルニアワイナリー&女性めぐりを経て、自分自身を見つめなおすという、精神的な動きを追った映画。

マイルスは、うれない作家で離婚からの後遺症から立ち直れていない。ジャックは、これまたあまり成功していないTV俳優で、結婚を1週間後に控え、独身最後の旅に二人で出かけることに。何事にも消極的、現実逃避的、特に女性にナイーブになっているマイルスと、無鉄砲で楽観的なジャック。

若くはない二人が羽目をはずすためにふらっとでかけた1週間の旅行を経て、ジャックは元の奥さんへの感情的な固執から離れるきっかけをつかみ、結婚に揺れていたジャックも、婚約破棄が現実に迫る事件を経て、婚約者を失いたくないと自覚。


f0064307_22544061.jpg"The Hours"もそうだったが、微妙な心理描写を中心に展開するストーリを映画化した場合、映画ではうまく表現できず本の方が圧倒的によかった!ということになりがだが、"Sideway"は映画でもかなりよく表現されていたし、笑えるびっくりシーンも織り込まれていて、メリハリがきいている。心理描写映画でありながら、あんまり結末が渾然としていず、かなりシンプルにできているところは、やはりアメリカ映画ってところか。

計画性のないドライブ旅行、道路風景といい、モーテルやバーの様子など、とってもアメリカっぽい。「ワインは生きている」というワインの奥の深さも垣間見れる。観ながら、ワインを空けたくなった。
[PR]

# by yokopw | 2006-05-05 22:49 | 映画  

Bon Voyage

f0064307_23353717.jpg
1940年、ドイツ軍が間近に迫ったフランス・ボルドーが舞台。危機対応で右往左往する大臣、原子爆弾の開発するユダヤ系の教授と何としても教授をイギリスに亡命させようとする助手、記者扮するドイツ軍スパイと、男を翻弄する女優ヴィヴィアンヌ(Isabelle Adjani)、女優にぞっこんの作家志望のフレデリックを中心に展開されるドタバタ喜劇。
ドイツ軍占領が迫り、さらに原爆に関係する重水をドイツ軍に渡さないよう国外を脱出しようとする教授となれば、かなり深刻な設定。それでありながら、自己中心的な女優に振り回される大臣やフレデリックとのラブロマンスが交差し、どことなく暢気さがあり、笑える。”Bon Voyage”というタイトルどおり、終わり方も前向き。
女優役のIsabelle Adjaniの嘘泣きや、うまく男性に媚びを売る様が、誇張気味で、でも、嫌味がなく、バランスがとれていてうまい。何が驚きって、彼女、当時48歳だったらしい。これはホラーに近い驚き。
f0064307_2333144.jpg
同時代の設定で、ナチス・ドイツ占領下のフランスを舞台に、プロパガンダとして存在していた映画会社・コンティナンタルにて、ナチスに抵抗しながらも映画を撮り続けた実話をもとにしたフランス映画”Laissez-passer”レセ・パセ [自由への通行許可証]』とは対照的。

f0064307_2333365.jpg
どちらかというと、ユダヤ系イタリア人で強制収容所に送られ、極限状態を舞台設定としながら、ユーモアを絶やさず、「これはゲームだ」と子どもに嘘をつき続けるというRoberto Benigniの “Life is beautiful”に近い印象を持った。
[PR]

# by yokopw | 2006-05-01 23:37 | 映画  

皇帝ペンギン/ March of the Penguins

f0064307_23261757.jpg
皇帝ペンギンの1年間を追ったドキュメンタリ。
1年間という時の経過をずっと追っているのに加え、男性と女性のナレーターにフランス語で「シュポシュポ」とささやかれると、ペンギンどうしが愛を語らっているように聞こえ、ドラマ性を感じる。
f0064307_23231582.jpg
丸っこくて、短い足でヨチヨチ歩く、のんびりとしたイメージのペンギンだが、極寒地でのかなり過酷な生活。イメージとのギャップが大きい。
100キロもの長い道のりを20日間かけて歩き、出産地に赴く。そこで、求愛し、卵を産み、ママがエサをとりに戻っている間、パパがひたすら卵を温める。

驚きだったのは、産んだ卵をパパに渡すところ。当然、足でキックするしか方法がないが、ママの足を離れてすぐにパパが卵をキャッチし、足の上に乗せないと、卵が凍ってしまう。実際、キャッチに失敗して凍ってしまった卵も。
f0064307_23223078.jpg
また、卵から孵った赤ちゃんペンギンの敵はいっぱい。鳥に自分の子どもを襲われ、食べられてしまった親が、気が狂ったのか、他の親から赤ちゃんを取り上げようとしている場面もあった。
動物の映像は「スナップショット」でみること多いが、ライフスパンで見ると、発見も多い。
[PR]

# by yokopw | 2006-05-01 23:28 | 映画  

Koizumi marks 5 year, taking a dark turn

Koizumi marks 5 year anniversary as Prime Minister on April 26.
Though announcing that he will step down in September, he still enjoys a public support rating of more than 40 percent.
f0064307_2347177.jpg
He is far different from the previous
Japanese premiers. He is very good at
handling media, picking issues timely
and appealing to the public with terse
radical slogans with such as “smash
Liberal Democratic Party (his own party)” and “change Japan!”
The climax of his talented skill was shown in an overwhelming victory in a
general election last September. Over objection from LDP cadres and contrary to expectations of most commentators, he dissolved
the Diet on the day the postal reform bill was rejected and made
a clear speech to explain why he dissolved the Diet and how
important to reform the
postal service on that night, which was very impressive.

While Koizumi is good at making political issues however, he has left
the reform unfinished as well as the critical issues untouched.
He also too simplifies the issues. For example, while he has
tightened Tokyo's relationship with the United States, he has
led a sharp deterioration in relations with China and South Korea.

The result of the April 23’s Lower House by-election would be a
corner point of the Koizumi’s political fortunes till September when
he is saying to step down. The candidate of the beleaguered
opposition Democratic party finally won the election by a slim margin. Besides the fierce battle between the two parties, there was a real contrast between the two candidates; Ken Saito, LDP’s candidate, a Harvard graduate, has sufficient background including director of METI, secretary to Minister and vice-governor while Kazumi Ota, 26 years old, high-school educated, female, ran a campaign with “society with no loser” slogan after reported that she used to work at a sex-related business.
Newspaper reports that some LDP supporters voted for Democratic
Party, though not mentioned if they wanted to vote for the party or
the candidate.

Till this local election, the greatest concern was who would be a
successor of Koizumi in LDP. Now it comes to be more complicated
and I am expecting how Democratic Party will hold out against
Koizumi building on this momentum.
[PR]

# by yokopw | 2006-04-27 23:48 | in English  

ハンセン病 重監房の記録

宮坂道夫さんの「ハンセン病-重監房の記録-」を読んだ。
ショックだった。
ハンセン病といえば、映画「ベンハー」で、ベンハーのお姉さんとお母さんが地下牢でハンセン病(らい病)に罹り、皆に恐れられ、「死の谷」に送られたというストーリを思い出す。世界中で発生している恐ろしい病気だが、既に治療法もみつかり、ある種、「解決された病気」というくらいの認識だった。

手足が変形してしまうなど、症状が外にでるハンセン病患者に対しては、むかしから、この国でも共通して差別があり、隔離政策などの措置らしい。ただ、日本だけが突出して過酷な隔離をとり、また、療養所に「重監房」という独房まで設置していたという。実際、患者の生活環境改善などの運動をした人などが入れられ、何十人も命を落としている。

1931年にわが国ではらい予防法が制定され、全患者を隔離の対象とされ、最終的に廃止されたのは1996年である。1943年にはアメリカでプロミンという薬が開発され、感染力も低いということが次第にわかってきたのにである。

2003年にも熊本県でハンセン病元患者宿泊拒否事件が報道された際、未だにこんな差別が起きているんだと驚いたが、この事件について、本の中で元患者さん谺さんのコメントを紹介している。
「私達は、園のなかで、職員からひどいことばをぶつけられたりしてきて、それには慣れていたんです。しかし、今度の事件のことはこたえました」

法律は廃止できるが、その法制度が残した胎児標本などの問題や、さらに法制度を支えた人の根底の差別感情は、今も続いている。
[PR]

# by yokopw | 2006-04-25 23:11 | ちょっと考えたこと  

シリコンバレーというブランド

Googleがアメリカを捨てる日」で、「彼らが忠誠を尽くす対象は国ではなくてネット」であり、アメリカにおける条件、回線料金とか電気料金等条件が悪ければ、当然、Googleもアメリカを脱出する可能性があるとの指摘。
なるほど。
Googleなんて、少数先鋭企業なわけだから、以外と簡単に引っ越せるのかも。
カリフォルニアにだって地震もあるし、テロにも狙われるかもしれない。
となれば、虎の子たるシステムを他の国に分散させるということだって、当然考えているだろう。
さらに、韓国、シンガポール、インド、、、Googleを誘致したい国もいっぱいあるだろう。

では、どこに引越すのだろうか? 回線料金や電気料金いったインフラや法人税率などの条件がアメリカよりもいいところは容易に思い付くが、ここでの最大の障壁はGoogleに相応しいところという意味でのシリコンバレーのもつイメージではないか?
シリコンバレーには、一年中温暖な気候、海という恵まれた自然環境に加え、最先端が集積しているという強力なプラスの「イメージ」がある。「シリコンバレーを離れるのは嫌だ」っていう技術者も多いのでは?

だが、なにぶん、既成概念にチャレンジし続けるGoogleである。
ネットで完全に仕事ができて、働いている人の居住場所を問わないということになれば、それこそ、弾さんが言うように「寧辺に引っ越しますた。原子炉の隣なので電力の心配もなし」なんてことも現実的なのかも。
[PR]

# by yokopw | 2006-04-25 21:36 | PR  

民主党とフライシュマンヒラード

民主党が、米国系PR会社「フライシュマンヒラードジャパン」との間で結んでいた、政党イメージや選挙のコンサルティングに関する契約を打ち切っていたことが7日、分かった。昨年夏の総選挙での敗北が直接の原因。

確かに「日本を、あきらめない」のキャッチコピーは、わざと否定形を使って、新しさを出そうとしたのであろうが、非難ごうごうだった。対する自民党は「改革を止めるな」。ただ、「悪い例として」かもしれないが、このキャッチコピーを覚えている人は結構多いのではないか。そういう意味では、インパクトはあったと評価はできるのかも。

いずれにせよ、昨年の総選挙の敗因は当然、このキャッチコピーだけではない。解散のタイミングといい、解散直後の小泉首相の記者会見で「郵政解散」と位置づけたことといい、結局は、彼のペースに負けたのだ。

「契約を打ち切った」「昨年夏の総選挙での敗北が直接の原因」と書かれると、総選挙での敗北の責任はフライシュマン社にあったというように聞こえる。これってリークで民主党が出したのだろうか。であれば、まさに、PR戦略!

確かに、メール事件の永田議員や前原元代表の記者会見のタイミングや会見内容など、後手後手に回っている。この辺でイメージを変えるためにも、いったん、フライシュマン社との契約を打ち切るというのは、まあ当然の成り行きなのだろう。
[PR]

# by yokopw | 2006-04-19 23:08 | PR  

「ウェブ進化論」 ~ 「こちら側」vs「 あちら側」?? 

f0064307_235551.jpg
リアルな社会を「こちら側」、パソコンを通じて広がるネットワーク社会を「あちら側」と全く別の世界と位置づけ、「あちら側」ではテクノロジーを駆使し、既存のルールや発想を越えて、新たな世界が構築されている様子が、ロングテール論やweb2.0などの現象を例にとり、わかりやすく説明されている。特に、エスタブリッシュメント層に対し、「日本は、このままでいいのか?」という危機感を煽っている。

あちら側の世界の構築には、人間ではなくテクノロジーをより信頼した組織を作り、少数の権威ではなく不特定多数が主張でき、不特定多数を狙ったマーケティングが展開されるなど、こちら側とは逆の秩序が作られつつある。
あちら側とこちら側と別の世界としているので、頭が切り替わり、PCから覗いたそこには、別の世界が広がっていくイメージがしやすい。

googleやamazonと、既に日常生活の一部になっているものが、実は、あちら側では新たな秩序に基づいて、新たな世界の構築に既に舵を取っているといわれると、あちら側のことに詳しくなくても実感しやすいし、よって、ショックにもつながりやすい。

が、よく考えると、わかったようでわからないことがいっぱい。
二つの世界として単純化して説明されている分、考えれば考えるほど、疑問がわく。
例えば、「あちら側」で何がおきているのか、現状の基礎的なところはわかったとして、「こちら側」と「あちら側」の関係はどうなっているのか?googleの組織として、実際にどうmanageされているのか?yahooとの相違や今後の展開は?

実際、著者の梅田さんは日本ではなく、シリコンバレーにいる。これって、「あちら側」の世界へのアクセスにも、日本という環境ではだめで、やはり「こちら側」の物理的な環境要因が重要になっているっていうことか。
また、「あちら側」に未知のすごい世界が広がっているとして、どこまで、我々の軸足はあちら側に移せるのか。仕事もショッピングもすべてネット上で完結し、百歩譲って、恋愛もネット上で完結するとしよう(アメリカでは今、男性凶悪犯が結構女性にもてており、中には刑務所で挙式する例もあるとCNNで報道していた。これが可能なのであればネット上でも可能かなあと…)。が、存在はこちら側である以上、「家」にすまないといけないし、ショッピングも、誰かが作って、売って、運んできてくれる「もの」なわけで、そこには、こちら側の社会に依存せざるを得ないわけでしょ?それとも、私の想像力の欠如なのだろうか?

ウェブの進化は、社会全体を巻き込んで変わる江戸時代から明治維新への変革のようなインパクトを与えるものなんだろうか。 あるいは、「株式市場」みたいに、もちろん社会経済システムの根幹の一部を形成しているが、個人としては、特に、興味がなければ関与しないでいいというようなものなんだろうか。

いずれにせよ、この本が、ウェブの進化についての共通のベースを与え、こうやってみんなが将来どうなるか、議論をする場を与えたという意義は大きい。私もこの本を読まなければ、こんなことは考えなかったから。
[PR]

# by yokopw | 2006-04-18 23:03 | communication  

プロパガンダ・ポスター(WWI)がオンラインで公開

東大情報学環アーカイブで、第一次世界大戦期のプロパガンダ・ポスター・コレクションがオープン、オンラインで簡単に見られるようになっている。
f0064307_23514471.jpg
最も有名なのは、アンクル・サムが見る者に向かって指で指し
"I WANT YOU" と迫るアメリカの募兵ポスターであろう。

全661点で、うち、約3分の2がアメリカにおいて制作・発行されたもの、他、カナダ、イギリス、フランス、インド、イタリアのものもある。言語も主に英語だが、それ以外にも、フランス語、ロシア語、ヘブライ語、イタリア語、ポーランド語なども入っている。

f0064307_23541456.jpg戦争期のポスターなので、募兵や募金、節約や労働提供を求めるものなどが中心。インパクトがあるものは、やはり、力の入れ方が違うのか、募兵を呼びかけにおおい。
女性が軍服をきて、「男性だったらなあ(I wish I were a man)」という募兵ポスターは、当時の人気のイラストレーターが作成しているものらしいが、当時として、は結構、画期的な発想だったのではないか。

また、カナダのポスターだが、「私も募金する」とインディアンが言っている。インディアンですら協力しているのだから、あなたも!というメッセージが伝わってくる。インディアン迫害の歴史を考えると、なんとも皮肉なポスターであるが・・・
f0064307_23551318.jpg
アメリカが他の国、(例えばセルビアno.411、イタリアno.253、)のために戦争協力を呼びかけるポスターを作ったりもしている。アメリカがPRの重要性を最も早く認識したということであろう。
対戦国をあざけるような扇動的なポスターは見られなかった。

ところで、これらのコレクションは、外務省情報部が収集したポスターを東大が譲り受けたものらしい。
外務省自身が所有していたら、こんな形で公開されてこなかったのではないかという気がする。
韓国の現政権では、歴史文書を積極的に公開する方針をとっているが、「情報の公開」も重要な外交戦略であり、情報を囲むばかりでなく、特に歴史的な情報については、戦略的に公開を進めるべきである
[PR]

# by yokopw | 2006-04-14 23:58 | PR  

Google用の見出し

4/9のNY Timeが「このつまらない見出しはGoogleのため」という見出しでインターネット検索に対応するために従来の新聞記事や見出しが変化してきていることを指摘。
これまでは読者と編集者を気にして記事を書いていたが、今は第3の読者も配慮しなければならなくなってきた - 新聞社・雑誌社のウェブ上の記事の30%以上の配布に寄与しているGoogleなどの検索エンジンである。

検索エンジンでは、皮肉ったりひねったタイトルは拾ってもらえないので、ヒットされやすいよう、より直接的な表現や事実に直結したようなタイトルとする傾向が見られるという。
ニュースサイトの中には、人間の読者が興味を引くような見出しと、平凡で事実に基づいた見出しと、2つ用意しているところもあるらしい。

記事ではある大学教授のコメントを引用「最初は記者や編集者は自らの観点で記事を書くべきで、googleといったソフトウェアがその記事をどう取り扱うかを考慮に加えるべきではないと考えていた。一方で、そもそも見出しなどは読者を惹き付けるためのものであり、インターネット時代に相応しいマーケティング手法を用いて何が悪いという考えもある」

Googleによる検索結果のランキングが落ち、不利益を被ったとしてGoogleに損害賠償訴訟が提起されているというように、検索エンジンの上位にヒットされるかどうかがは、死活問題になってきている。

Micropersuasionで紹介されていたブログの書き方の中でも、読者に読みやすく文章を短く、ということに加え、重要なことはタイトルに、とされている。

今のところは、検索エンジンの検索要素が「単語」「アクセス件数」という単純な指標を組み合わせているようだから、それに人間の方が合わせるしかないのかもしれないが、人間の思考回路が検索エンジン型に順応しちゃう前に、もう少し複雑、多様な検索方法というのは期待できるのだろうか。
[PR]

# by yokopw | 2006-04-13 23:17 | PR  

教会によるプロパガンダ ~プラド美術館展~

プラド美術館展(東京都美術館~6/30)では、ベラスケス、エル・グレコ、ティツィアーノ、ルーベンスなどの作品が少しずつ取り揃えられている。ピカソやベラスケスの王女マルガリータといった有名な絵画はないものの、まあまあ見応えはあるという感じ。

絵そのものより、解説に書かれていた“対抗宗教改革(counter-reformation)”という単語をみた瞬間、衝撃を感じた。今回の絵画展中心である17世紀というのは、宗教改革を受けてカトリック教会が動揺し、建て直しをはかろうとしていた真っ最中。映像はいかなるスピーチよりも説得力がある。一部のエリート層以外は文字が読めないとなれば、なおさらである。教会が絵画や彫刻という“メディア”を使って、人々にカトリック教会の教えの正しさを伝えようとするのは当然の帰結である。

例えば、この時期、元娼婦でキリストの教えによってその過去を反省改悛し、敬虔なキリスト教徒となったマグダラのマリアが題材としてこのころ多く取り上げられている。「罪深いあなたも、懺悔をすれば救われますよ」というメッセージが伝わってくる。
f0064307_22402476.jpg
今回の展示にもあったムリーリョ作、「無原罪の御宿り」も、聖母マリアを崇拝するカトリック教会の教えを具体化した作品である。

また、この頃から、十字架から下ろされてマリアが膝で抱いているところのイメージが、岩場を背景にしたりなど、ドラマチックになってくる。事実の描写というよりドラマ性をもたせ、より人々の感情に訴えるようになってきているということであろう。ミケランジェロのピエタ像もこういった背景からでてきている傑作。f0064307_23234291.jpg

絵画や彫刻の系譜も、「いかに正確に写実するか」「いかにパトロンの意向に沿ったものとするか」ということから、「いかに自分が感じたとおりに表現するか」ということへの解放の歴史なんだなと感じました。
[PR]

# by yokopw | 2006-04-10 23:25 | PR  

民主党:小沢代表の登場

Excite エキサイト : 政治ニュース管直人も小沢一郎も実力のある政治家であるが、タイプはだいぶ違う。

管直人は野党イメージが染み付いているが、小泉首相に近い気がする。外見さわやかで、しゃべるのがうまい。論点をかなりシンプルにして、わかりやすく話す。また、何を問題として取上げるべきかといった政治的直感は抜群。厚生大臣の時の薬害AIDS問題への対処で国民的人気を確立したのもそうだが、民主党党首時代、イメージ戦略の重要性をいち早く認識し、PR会社をつけ、マニフェスト選挙で大勝にもっていったというきっかけをつくったりもしている。ついでに、イラ管ってあだ名がついているくらいだから、相当短気なんだろう。小泉首相も短気決戦型

一方、小沢一郎は、あつぼったいまぶたの下に小さく鋭く光る眼光で、ゆっくりしゃべる。いわゆる「越後屋」風で、裏がありそうと勘繰りたくなる。が、小選挙区制導入をはじめ、様々な政局を作り上げてきた実力は相当なものなのだろう。
今回の党首選挙にあたって、小沢一郎は危機感、民主党だけでなく、日本の将来についての危機感を感じていると言っていた。

小泉政権では道路公団改革、郵政改革、政府系金融改革等等、問題の所在をわかりやすく説明し、議題化できたというのは功績であろうが、殆ど道半ば。これらの問題を中身のあるものにしていけるのは、小泉首相とは異なるタイプの小沢一郎ではないかと期待したい。

ところで、昨日の日経の夕刊で、民主党のメール問題報告書を検証し、調査の甘さや危機管理能力の乏しさが傷口を広げていった過程をおっている。永田元議員がメールを入手したのは2月8日、16日に最初に国会で質問。前原元代表が党首討論で質問に立ったのが22日だが、専門家による鑑定などでメールの信憑性に疑問があるとの報告を受けたのは19日だったようだ。そもそもの経緯の問題はさておき、以前にも党首討論での不自然さについては言及したが、何で前原元代表は党首討論の前日に「楽しみにしていただきたい」発言をし、党首討論の議題に取上げたのか、路線変更せずに突っ走った判断が不思議である。
[PR]

# by yokopw | 2006-04-07 20:59