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スキンバンク と 中川大臣出席G7会議

NHKでNGOスキンバンクについての特集をみた。

亡くなる方から皮膚をもらい、それを冷凍保存し、重度の火傷等により皮膚移植が必要となった時に病院から連絡が入り、皮膚を届けるというのがメインの仕事。この事業を3名のコーディネータで行っているというのだが、なんと、スキンバンクは日本に1つしかないという。
それも、今、資金難で存続の危機だとか。昨年の運営費は2800万円、うち、3/4程度が企業の寄付で、1/4程度が病院の会員費で賄われているが、うち、1700万円を寄付していた企業が倒産してしまったのだという。3月からはコーディネータを一人減らす方向。
しかし、皮膚の提供は、亡くなってから6時間以内に採取しないといけないという。急に病院から呼び出しがある場合も多く、コーディネータが減るということは、それだけ緊急な対応ができなくなるということ。他に同様の事業を行っているところはないので、折角提供してくれるという申し出も、無駄になってしまう。

その直前のニュースでは、中川大臣が辞任をするきっかけとなったG7会議についての国会質疑の場面が流されていた。その中で、今回の会議には22名の随行があり、計6000万円の経費がかかったという。

納税者100人が100人とも、スキンバンク事業に旅費の半分でいいから投入されるべき、って思うと思うのだが、そうはお金が流れないところが、制度の難しさなのだろうか。
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by yokopw | 2009-02-19 21:50 | ちょっと考えたこと  

モーターサイクルダイアリー The Motorcycle Diaries

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チェ・ゲバラ(Ernesto Guevara)とグラナード(Alberto Granado )のバイクでの南米縦断旅行を、ゲバラの日記をもとに再現したもの。
今にも壊れそうな(実際途中で壊れてしまったが)バイクにまたがり、半ば行き当たりばったり的旅で出会った様々な人を通じて、二人が変わっていく様がよく描かれている。

泊めてもらうために近づいたチリの女性、治療を頼まれた老婆、警察に追われている共産主義者、アメリカ資本の鉱山で働くインディオ。。。
南米のヨーロッパであるブエノスアイレスでは、全く接点のなかった人々との出会いだったのであろう。

ゲバラはハンセン病を専門とした医学生であったことから、旅の途中でハンセン病療養所を訪れ、治療にあたっている。そこでは、患者と医師達の住む場所とが大きな川で隔てられ、ボートでなければアクセスできない。
ゲバラは、純粋に、患者が隔離されていることに疑問をもつ。インディオが先祖代々の土地から追われたり、鉱山労働者が危険に晒されながら働いているのと同様に。

彼は最終的に武力で社会を変えるというラディカルな手段をとる。しかし、彼の眼には、資本家が国家警察などの暴力装置を活用してインディオを家から追い出しているように、貧富の格差が放置されている現状そもそもラディカルに映っていたのであろう。
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社会革命を目指すきっかけとなる過程であり、その後の「チェ 28歳の革命」「チェ 39歳 別れの手紙」につながっていく。

グラナードは、カラカスでゲバラと別れてから8年後、ゲバラ司令官をキューバに訪ねたそうだ。そして、ゲバラの死後は、ハバナで医学部を創設したらしい。
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by yokopw | 2009-02-11 22:53 | 映画  

空白の宰相

安倍首相1年間の主要な事件を中心に彼のリーダーシップの失敗は何かを検証しようとしたジャーナリズム本。

この本の結論では、一言で言うと、無党派層をバックとする点では小泉政権と共通だが、最大の違いは秘書官の役割ということになっている。これも一因かもしれないが、安倍リーダーシップの失敗の理由とするには、最も著者に対するバッシングが少ないのかもしれないが、少し浅薄な気がする。
道路特定財源の一般会計化の最終調整の場面なども、結構細かい取材をもとに描かれているが、小泉政権ですら手をつけられなかった聖域に踏み込んだにもかかわらず、マスコミが冷ややかな反応しか示さなかったという理由も、井上秘書官が記者団に、明日重大発表をするので、これで支持率が上がる、というようなブリーフをしたため、支持率アップのパフォーマンスとマスコミが冷ややかに報じたという分析であったが、秘書官の一言で、マスコミ全体がネガティブな反応になるというのには少し無理がある気がする。

安倍首相も次から次と起こる問題、支持率低下にただ手をこまねいていただけでなく、いろいろと策を講じていたが、結局、安倍の個人的優しさがあだになったという線で説明されている。特に閣僚の不祥事が判明するたびに、閣僚を守ろうとする姿勢は、優しさがあだになった面は大いにあるだろう。

これはオバマ米大統領の最近のニュースを連想させる。厚生長官に指名されたダシュル元民主党上院院内総務の納税漏れが発覚した際、当初は彼を擁護する姿勢をとったが、それが返って批判を招き、撤回し自らの任命責任を認め、ダシュルは辞退することとなった。

チームを守る優しさと、冷徹さの判断は難しい。
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by yokopw | 2009-02-08 19:10 | leadership  

フェデラー 涙

オーストラリアオープン 男子シングルス決勝。
フルセットの末、ラファエル・ナダルが優勝!

5セット目は、フェデラーが自分から崩れてしまったが、結構フェデラーの本来のプレーが存分に出て、ナダルを押していた感じ。が、タイブレークや5セットなど、重要なところで力んでしまったのか、ミスがでて本当に残念。かなり苦労して勝ち上がってきているようだったし、対ナダル戦には去年のフレンチ、ウィンブルドンでも相当苦しめられているので、今回は勝ってほしかった。

実際、とったポイント数では、ナダル173に対してフェデラー174で、ロジャーが勝っていたのである。

う~ん、残念。。。とはいえ、ナダルとフェデラーの試合は、常にそうだが、今回も息をのむラリーの連続であった。

表彰式のインタビューでフェデラー、言葉が出てこず、こらえても涙が流れだしていた。
悔しさなのか、逆に、かなり善戦できたことへの喜びだったのか。。。
本人もわからないうちに涙が止まらないって感じだった。

今年もフレンチ、そしてウィンブルドンが楽しみである。

http://tennislivechannel24.blogspot.com/
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by yokopw | 2009-02-01 22:29 | 気分転換  

オバマ 大統領就任演説

アメリカ人の友人が朝3時に起きて、就任演説の会場である連邦議事堂からリンカーン・メモリアルまで続くNational Mollと呼ばれるエリアに突入し、就任式を観た感想をメールしてくれた。彼女は民主党員であり、ブッシュ政権を痛烈に批判するとともにオバマ就任を非常に喜んでいる。

すごい人ゴミと寒さで、押したり押されたりでイライラしそうになると、「obama! obama!」とどこからともなく声があがったという。

特に感心した部分が、「この難しい状況の中、困難な仕事を引き受けてくれた(step up to the plate)オバマ大統領とその夫人に感謝する」という表現。これまで、日本の政治家に対し、例えば、麻生さんが総理を引き受けてくれて感謝する、というような感覚を持ったことがなかった。すごく新鮮に思えた。

別の知り合いからも就任式に参加したという話を以前に聞いた。彼は弁護士で同僚と一緒に参加したらしいが、彼の話は"faithfully"の位置が間違っていたことがすぐにわかり、これは無効なんだろかどうだろうかという話で盛り上がった!という話が中心だった(この宣誓は、無効かどうかは別として、翌日やり直しとなる)。

同じ場にいても人の受け取り方は様々で、おもしろい。
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by yokopw | 2009-02-01 14:58 | leadership  

チェ 39歳 別れの手紙 (GUERRILLA)

「チェ 28歳の革命」の後編。f0064307_023137.jpg
チェ・ゲバラ(Ernesto Che Guevara)のボリビアでのゲリラ活動を追っている。前編ではキューバ革命を成功する過程に焦点をあてていたが、後編はカストロがゲバラの手紙を読むところから始まる。ここにはもう自分は必要がない、自分を必要としているところに行くと。
キューバで築いた地位や家族をすべて捨てて、彼は、37歳にして別の地で革命を起こそうと周りに黙ってキューバを離れたのである。

が、映画を見る限り、ボリビアでの戦いは相当悲惨なものだった。全く組織化されていず、ゲバラ以外に部隊を統率する司令官的立場の人は特にいなかったようであり、加えて、農民達からの支持も得られず食糧や兵士の調達に相当苦労を強いられている。ボリビア独裁政権が米の支援を受け、ベトナム戦争時の戦い方等を指南してもらい、早い段階から農家等に協力するようにしかけたという点もあるのかもしれない。
また、カストロはキューバ革命において、早い段階で共産党など、意見に違いはあるものの現政権に対抗するという点で一致し、協力関係を築くことにより、運動を大きくしていくことに成功したが、そのような政治的動きに失敗したところも大きいのかもしれない。

前編・後編を通じて残念なのは、なぜ彼がキューバを去ることになったのかという点について全然触れられいないこと。米と敵対関係となったキューバの立場から、カストロはソ連に接近していく。しかし理想家であるゲバラにとっても、ソ連も帝国主義を続けている国であり、政治的妥協が許せなかった。他にも現実的な路線をとっていくカストロとの方向性の違いから、キューバを離れることを決意したのだと思う。
この経緯が大事なのは、ゲバラは共産主義などという主義主張のために戦おうとしているのではなく、貧困から抜け出すためには武力闘争もやむを得ないのだと考えている点である。労働者が酷使され、虐待されて、団結してストを起こすと武力で制圧される、これに対抗するのに武力を使うのがなぜおかしいのかと。あるいは武力を使わなければ変わらないではないかと。

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農民の支援も受けられず、兵隊の士気も下がる中、徐々に追いつめられるゲバラの様子は痛々しい。ボリビア政府の掃討作戦で負傷し、捕まり、処刑され、彼の死体はメディアに公開される。革命の士気をそぐための政治的メッセージであろうが、何も殺す必要はなかったように思えてならない。

なお、サルトルはゲバラの死後、彼のことを"not only an intellectual but also the most complete human being of our age"とコメントしたらしい。
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by yokopw | 2009-02-01 00:52 | 映画