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アボリジニに対して謝罪

13日にオーストラリアのラッド首相は「首相として、政府として、また、議会を代表してお詫びする」と、アボリジニに対して謝罪。

アボリジニに対して謝罪_f0064307_21354988.jpgオーストラリア政府は1800年半ばから1970年頃まで、アボリジニの子を親から引き離し、養育施設や白人家族に預けて育てる同化政策をとっていた。約10万人(その間のアボリジニの子の1/3)が対象となり、「盗まれた世代 (stolen generation)」と呼ばれている。

この政策を初めて知ったのは、映画「裸足の1500マイル(Rabbit-Proof Fence)」を見たとき。無理矢理親から引き離された姉妹は養育施設に入れられ、白人と同じような生活(もちろん英語)を始めるが、馴染めず、脱走してうさぎ用のフェンスを目印にひたすら1500マイル歩いて部族に戻るっていう実話。比較的最近までこの政策が続いていたというのがさらにショックだった。
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小さい子供の時に強制的に連れ去られ、その後二度と親と会えなかったり、運良く会えたとしても言葉が通じず会話ができなかったり、アボリジニの文化や慣習が全くわからず一緒に住めなかったり…。文化を問わず、子供の時に親から引き離されるというのは、親にとっても子供にとっても惨いことである。

政策を止めてから謝罪まで40年近くかかった。それでもオーストラリア人には、未だに謝罪をすることに批判的な人もいる。ハワード前首相もその一人。テレビインタビューでは教育費用を出してあげたんだから感謝すべきだという意見もあった。
謝罪したことにより、個人補償の問題もでてくる。だからこそ、大きな一歩なのだろう。

by yokopw | 2008-02-22 21:33 | 映画  

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