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ラムズフェルドの情報戦略

ペンタゴンが秘密裏に作成した情報戦略計画“Information Operations Roadmap”が今年の1月、ジョージワシントン大学の情報公開請求により公開されていた。

2003年に作成され、ラムズフェルド長官がサインしているこのroadmapは、この新しいヴァーチャル戦争における米軍の情報戦略について、情報戦略を軍の重要な攻撃力の一つと位置づけ、74ページにわたって詳細に記載。例えば、PR担当官による報道各社へのプレスリリース、敵の思想や信念を操作するための心理作戦(psychological operations/ PSYOPと略されるらしい)部隊、敵のネットワークを破壊するコンピュータネットワーク攻撃専門官などについて、提言などが書かれている。

心理作戦について、イラク人などのアメリカ人以外を対象として展開しても、アメリカ国内のテレビやコンピュータでも視聴され、結果的に軍の心理作戦がアメリカ国民も対象となりえることを認めている点は、アメリカ国内でも反響を呼んでいる模様
なお、アメリカの法律では、政府がアメリカ国外の人々を対象とした心理作戦により、アメリカ国民を情報操作することは禁止しているようだ(Smith-Mundt Act of 1948/1972/1998)。

この文書、ところどころ黒塗りがしてある。コンピュータネットワーク攻撃等が不開示になっているらしい。それにしても、まだイラクでの情報戦略は展開中で、さらに国防省とPR会社との契約が問題となっているさなか、よく情報公開でこの文書が開示されてきたと感心。
開示された文書、ちゃんと読んでみたい。

by yokopw | 2006-03-28 23:53 | PR  

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